私可多咄


 笑話集『私可多咄(しかたばなし)』より現代語訳してご紹介。

 昔、熊野比丘尼が絵を掛けて、これは子を産まぬ人が死して後に灯心を持って竹の根を掘るところであると言うのを聞く。女子どもは涙を流し、さて絵解きが済んで後、比丘尼に問うて、子を産んでも育たぬものは、産まずと同じことかと言うと、比丘尼が答えるには、それは産まずより少し罪が浅い、だから灯心は許して、竹の根をいがらで掘らせると言ったのは、いい加減なことである。

 江戸前期の咄本『私可多咄(しかたばなし)』。五巻四冊の短編笑話集です。中川喜雲作、菱川師宣画。この熊野比丘尼の話は巻三に収められています。

 熊野比丘尼が行った「不産女地獄図(うまずめじごくず)」の絵解きの様子。

映画「熊野比丘尼おりん物語」

熊野在住の有志「熊野映画を創る会」による自主制作短編映画です。

2012年熊野にて自主制作/本編35分/鑑賞無料
監督:中田勝康
脚本:畑中和子
出演:中住麻美、芝佳世子、田宮勝、麻谷光俊、大西沙蘭、大久保彰、
   岡本英俊、岡鼻崇、野地本隆、小倉一利、笹谷和弘、井上敦、西浦康代
後援:那智勝浦町、和歌山県、那智勝浦町観光協会、新宮市観光協会、
   新宮市教育委員会、太地町教育委員会、御浜町教育委員会、
   熊野市教育員会、串本町教育委員会、熊野新聞社、紀南新聞社、紀伊民報

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地域の公民館や会議室、店舗や小スペース、野外イベントなど大小様々なご依頼に応じてうかがいますとのことです! お気軽にご相談を。

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